Q 夫と現在,離婚の話をしていますが,子どもの親権をどうするかでもめています。夫とその両親が,私ではなく自分たちで育てると言っております。私は,早く離婚してしまいたいので,とりあえず親権は夫にしておいて,離婚後に自分に取り返そうと思っています。それでいいでしょうか。---離婚解決はむさしの森法律事務所へ
離婚専門弁護士からのご回答です。
親権は離婚の際に決めなければなりません。そして一旦決められた親権を将来変更して自分に取り戻すことは,実際には容易でない,むしろ困難と言うべきです。今の段階でよく話し合うか,裁判所の調停を申し立てるかの方法で慎重に決めるべきです。安易に考えると後悔することになりかねません。
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【参考となる条文】
民法819条(離婚の場合の親権者)
1項
父母が協議上の離婚をするときは,その協議で,その一方を親権者と定めなければならない。
2項
裁判上の離婚の場合には,裁判所は,父母の一方を親権者と定める。
3項
子の出生前に父母が離婚した場合には,親権は,母が行う。ただし,子の出生後に,父母の協議で,父を親権者と定めることができる。
4項
父が認知した子に対する親権は,父母の協議で父を親権者と定めたときに限り,父が行う。
5項
第1項,第3項又は前項の協議が調わないとき,又は協議をすることができないときは,家庭裁判所は,父又は母の請求によって,協議に代わる審判をすることができる。
6項
この利益のため必要があるときは,家庭裁判所は,子の親族の請求によって,親権者を他の一方に変更することができる。
〈問1〉よく母親が親権者とされることが裁判所でも多いと聞いたのですが,本当ですか。(クリックすると回答)
〈問2〉私は,実家の九州に帰ろうと思っているのですが,息子が高校生で父親とも仲がよく,このまま父親と生活したいと言っています。この場合にはどうなるのでしょうか。(クリックすると回答)
〈答〉息子さんが15歳以上であれば当然にですし,15歳未満でも子どもの意思は尊重されることになっています。したがって父親と生活したいという息子さんの意思が尊重されることになります。しかし,息子さんも両親の離婚の話に動揺して,両親のいずれを選択するのかと思い詰めている可能性もありますので,冷静にしっかりと意思を確認してあげるべきです。
〈答〉裁判所の親権者の運用としては,兄弟をばらばらにしないようにという基本的なスタンスがあります。子どもさんは,物ではありません。夫の言い分はあたかも中間をとった提案のようですが,5歳と3歳の兄弟が引き裂かれるようなことはすべきではないと言えます。また,裁判所もよほどのことがなければ,そのように引き裂く結論を出さないと思われます。
〈問4〉離婚の際に,夫を親権者にすることになりました。もし,夫が再婚して相手方と養子縁組をするようなことがあった場合には,私に親権者を変更したいと思いますができますか。(クリックすると回答)
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