Q大学浪生ですが,入った予備校が,ひどいところなので,やめて納めた授業料をかえしてもらいたいのですが,できますか。
途中でやめた場合に,納めた入学金や授業料を返還させる根拠として「特定継続的役務提供」に対する中途解約ルールでの過大な違約金に該当することが考えられます。
しかし,浪人生対象の予備校は,学習塾や語学学校と異なり「特定継続的役務提供」に該当しないため,中途解約ルールは適用されません。ただし,現役生を含む場合は,別です。
浪人生対象のみの場合には,基本的に,その予備校の規約,つまり契約書に従うことになりますが,「消費者契約法」10条では,同じような契約についての平均的損害額を超える違約金は,不当としています。
最近では,大分県で集団訴訟で予備校生側が勝訴した判決も出されています。
この場合には,一人ではなかったと言うことが大きな効果を生んだとも言えます。
単独での交渉は,容易ではありません。
まずは,消費生活センターに相談してみてはいかがでしょうか。
参考
消費契約法 (消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
第10条 民法 ,商法 その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し,消費者の権利を制限し,又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって,民法第一条第二項 に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは,無効とする。